その他の病気
2008年06月07日
ブドウ中毒
人間が食べて安全で美味しいものでも、動物が食べると危険なものもあります。
ブドウも、そのひとつです。
日本ではまだ症例は報告されていないようですが、海外では10例以上、急性腎不全等の症例が報告されています。
英語の病名を訳すと、正式にはブドウ-レーズン症候群となるでしょうか。
原因食物アレルギーではなく、ブドウに含まれるある成分が犬に悪影響を与えるようですが、はっきりとした原因は分っていません。
可能性として、栽培中の農や除草剤の影響やブドウについたカビや菌類、重金属などが原因ではないかとされています。
また、ブドウそのものよりレーズン(干しブドウ)のほうが危険性が高いと言われているため、皮に含まれる成分や薬剤などが影響しているのではとも言われています。
報告例によると、問題が起こる可能性のある摂取量の目安は、犬の体重1kgあたり生のブドウで32g、レーズン11〜30gだそうです。
症状ブドウの接種2〜3時間後から、嘔吐や下痢が始まります。また、元気の消失、食欲不振、腹痛、高カルシウム血症などがみられるとされています。これらの症状は、長いものでは3週間も持続します。48時間以内に急激に状態が悪化します。
急性の肝機能障害ですので、手遅れになると命に関わります。
治療法対処療法が一般的です。催吐処置、胃洗浄、活性炭の投与、点滴、利尿剤の投与などが行われます。腹膜透析を行った例もあるようです。尿が全く出ないような末期の腎不全に陥ると、治療は難しいかもしれません。
予防法日本ではこの症例は確認されていないようですが、ブドウから得られる栄養は別のものからも摂取できるので、特に与える必要はありません。
「ブドウは食べさせない」と思っていた方がいいでしょう。
2008年01月26日
タマネギ中毒
人間には害にならずに美味しい物でも、愛犬にとっては危険なものもあります。
ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニクといったネギ類もその一つです。
生なら苦かったり辛かったりして、犬が好んで食べることはありませんが、加熱すると甘味が出るので食べてしまいます。
原因ネギ類に含まれているアリルプロピルジスルファイドという成分が、犬の体内で消化・吸収されると、赤血球が破壊されて、溶血やそれに伴う貧血をおこします。
加熱してもこの有毒成分は消えませんから、ハンバーグなど刻んで調理されて形が見えない場合なども注意が必要です。煮込んだスープにはネギのエキスとしてやはり有毒成分が含まれているので、実を取り除いたからといっても飲ませたらやはり中毒になってしまいます。
ネギ類の中毒は個体差が大きく、食べたからと言って必ず中毒になるとは限りませんが、個体によっては、ほんのひとかけらのタマネギや煮汁だけでもひどい中毒を起こすこともあるといわれています。
症状溶血に伴う貧血で、体の細胞が酸素不足となりぐったりとします。多量摂取による急性中毒の場合には、1〜2日後に赤っぽい尿が出て、さらに下痢や嘔吐、心臓の鼓動が早くなる、目の結膜が白っぽくなるなどの症状がでます。また、腎臓への負担も大きく、急性腎不全となることもあります。
タマネギ中毒のみで死亡することはほとんどありませんが、元々貧血を持っていたり、見た目は元気であっても実は隠れた病気を持っていたときには命にかかわることもあります。
治療法輸血あるいは点滴等の治療が行われます。ビタミン剤(ビタミンC、E)を併用することもあります。
予防法ネギ類を食べさせないように注意してあげてください。
また、食べ残し(人の食事の)やゴミの処理にも注意しましょう。
チョコレート中毒
人間が食べて安全で美味しい物でも、動物が食べると危険な物もあります。
チョコレートも、その一つです。
原因中毒の原因は、チョコレートに含まれる「テオブロミン」という成分です。これが犬の心臓と中枢神経を刺激して「チョコレート中毒」を引き起こすのです。
人間はこのテオブロミンを効率的に代謝(分解)できるのですが、犬や猫は人間と違いこの成分を代謝出来ません。そのため、少量でも何度も食べてしまうと「テオブロミン」が蓄積されてしまい、結果、中毒を起こしてしまう可能性があります。
中毒量には個体差がありますが、平均すると犬の体重1kgで100〜200mg、致死量は250〜500mgといわれています。
基本的に、チョコレートに含まれるカカオ成分が多いほどテオブロミン含有量も多くなると言われています。
大体の目安としては、
・ミルクチョコレート :154mg/100g
・セミスイートチョコレート :528mg/100g
・製菓用チョコレート(カカオマス) :1365mg/100g
犬の大きさや体重等の状況によって変わりますが、「板チョコ1枚を丸ごと食べたら体に悪い」とは言えるかもしれません。
何かについていたチョコをほんの少し食べてしまったからといって、すぐに中毒症状になるわけではありませんが、くれぐれも注意が必要です。
症状嘔吐や下痢、多尿、興奮(酔っぱらったような動き)、発熱、運動失調、けいれん、発作など。また腹痛や血尿、脱水を引き起こす場合もあります。
最悪の場合は、昏睡状態から死に至ることもあります。
治療法特別な解毒薬は有りませんが、症状に応じて排泄の促進や点滴輸液、胃の洗浄、活性炭の経口投与、酸素吸入などをおこないます。
予防法犬の手の届くところに、チョコレートを置かないように注意してあげてください。
人間用のお菓子を与えないようにしましょう。







