眼の病気

2008年04月14日

ブドウ膜炎

犬のブドウ膜炎とは


 ブドウ膜炎は犬猫どちらにもよくみられる眼疾患です。
 ブドウ膜(血管膜)は虹彩・毛様体と脈絡膜より構成されていて、前者2つを総称して前ブドウ膜、脈絡膜は後ブドウ膜といいます。

 ブドウ膜炎は、炎症が特に強い部分の名前をとって、虹彩炎、虹彩毛様体炎、脈絡膜炎といったり、前部ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎と呼んだりすることもあります。
 

原因

 原因が不明な場合も多いのですが、犬のブドウ膜炎の場合は、角膜潰瘍などの目の炎症や外傷が波及して発症したり、免疫不全、ウイルス性肝炎、水晶体性ブドウ膜炎や皮膚の脱色素と被毛の白色化に関連する急性両側性ブドウ膜炎(秋田犬、サモエド、およびシベリアンハスキーなど)などが考えられます。


症状

 眼の充血が強く、動くことを嫌がったりもします。
 前ブドウ膜炎では、虹彩が収縮・痙攣して激しい痛みを伴うことがあります。
 後ブドウ膜炎では、脈絡膜が炎症性細胞や残屑で満たされます。脈絡膜から液体が漏れ出ることによって、網膜剥離が起こることもあります。

 放置すると緑内障や白内障を併発したり、角膜が濁ってしまったり、失明に至る場合もあるので出来るだけ早い治療が必要です。
 

治療法

 眼自体の検査、一般身体検査、血液検査、抗体検査(トキソプラズマ、猫伝染性腹膜炎など)、細胞診などによって診断します。

 原因がわかっている場合は、その治療とあわせて抗炎症剤や散瞳剤-毛様体筋麻痺剤の点眼などの内科療法をおこないます。
 眼の痛みが強い場合には、犬が眼を擦らないようにエリザベスカラーをつけたり、前足に包帯をまくなどの保護処置をとります。

 免疫が関係すると思われる場合には、抗がん剤などをふくむ免疫療法剤などを使用して治療することもあります。


かかりやすい犬

 秋田犬、サモエド、シべリアン・ハスキー、アラスカン・マラミユート、チャウチャウ、およびそれらの交雑種の発生頻度が高いと言われています。


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2008年04月05日

角膜炎

犬の角膜炎とは


 眼球の黒目の部分を覆う角膜に炎症がおこった状態を角膜炎といいます。

 角膜は5つの層になっていて、炎症が出来た部分と程度によって表層性角膜炎、深層性角膜炎、潰瘍性角膜炎等に分けられます。


原因

 角膜炎の原因には、外傷性のものと非外傷性のものがあります。

 外傷性の主な原因
・シャンプー等が眼に入った
・埃が入った
・眼を擦った
・草の先端などで眼を突いた
・逆さまつ毛
・長毛種で眼の周りの手入れを怠っていた 等

 非外傷性の主な原因 
・アレルギーなどで眼の周囲の皮膚病が起きて角膜に広がった
・犬ジステンパーウイルスや犬伝染性肝炎などによる感染症
・代謝障害
・ドライアイ 等


症状

 角膜炎にかかると、眼が痛いので前脚でしきりに擦ったり、床に顔を擦り付けたり、眩しがるように瞬きを繰り返したりします。
 また、角膜が白く濁る、涙がたくさん出る、目やにが出る、白目が充血するなどの症状が見られます。眼を擦ったために、瞼の周りが赤く腫れることもあります。
 
 炎症が表層から深層、更に深部に到達して潰瘍化(角膜潰瘍)すると、痛みはより激しくなり、瞼の痙攣なども起ります。


治療法

 原因に合わせた治療を行うため、まずは色素を使って傷が付いてないか調べたり、ドライアイが疑われる場合は涙の量を量る検査を行ったり、逆さ睫毛がないかなどを調べます。

 炎症に対しては、点眼薬の投与が行われます。
 症状が軽い場合は、数日で良くなることもありますが、目やにが出ている場合、角膜の傷が深い場合は治療期間が2〜3週間かかる場合もあります。
 目やにの中には細菌が入っているので、良く洗い流してから点眼します。

 眼に痛みがある場合は、擦ってしまわないようエリザベスカラーを装着させる場合もあります。

 睫毛や被毛が原因の場合は、それを取り除きます。


予防法

 長毛種の場合は、日頃から被毛の手入れをよくして、特に眼の周りはまとめるかカットして眼に入らないようにしておきましょう。
 眼の突出した犬種は、草むらや藪などに顔を突っ込むと眼を傷つけたり埃がはいったりし易いので、散歩中には特に注意しましょう。


かかりやすい犬

・アレルギーの発症し易い犬種
 柴犬、ウェスティ、シーズー、マルチーズなど
・長毛種の犬
 シーズー、マルチーズ、ヨーキー、キャバリアなど
・逆さ睫毛の多い犬種
 シーズー、マルチーズ、ペキニーズ、ポメラニアンなど
・ドライアイになりやすい犬種
 シーズー、パグなど
・眼の突出した犬種
 シーズー、パグ、ペキニーズなど


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2008年01月24日

コリーアイ

犬がコリーアイ(コリー眼異常)とは

 コリー、シェルティー、ボーダーコリー、オーストラリアンシェパード等にみられる、先天性・遺伝性疾患です。
 

原因

 コリーアイ(コリー眼異常)は、脈絡膜の局所的な発育不全や網膜内の過剰な血管新生などを特徴とする眼疾患です。
 常染色体劣性遺伝が原因といわれる、代表的な犬の遺伝的眼疾患の一つです。
 両親が正常であっても潜在的に遺伝子を持っていると、子に発症することがあります。
 同胎兄弟姉妹に発症した犬がいる場合、その犬自身が発症していなくても、75%の確率でキャリアであるといわれています。
 軽度であっても、この疾患を有する犬は繁殖に供するべきではありません。


症状

 症状は、個体差もあり、見た目には全く気付かない軽度の症状のものから、失明に至る重度の症状のものまで様々です。
 重度のものでは早いと生後4週齢〜2ヶ月くらいから網膜剥離や眼房内出血を起こし、物にぶつかる、歩きたがらない、などの視力障害がでてきます。多くが若齢期に発症・進行し、1歳齢以降で発症するものは一般的には非進行性といわれているようです。異常の有無は眼底検査でわかります。


治療法

 今のところ、治療法はありません。
 遺伝性の病気なので、生後5〜7週目位のうちに検査をし、症状のごく軽い犬やキャリアーの犬も繁殖には用いない、ということで根絶していく他はありません。


かかりやすい犬

 ラフおよびスムースコリー、シェトランドシープドッグ、オーストラリアンシェパード、およびボーダーコリー等


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2008年01月23日

チェリーアイ

犬のチェリーアイ(瞬膜腺突出)とは

 
犬や猫には、眼の内側(目頭側)に上下にある二つの瞼以外に瞬膜という、もう一つの瞼があります。これは、人にはない眼の構造です
 チェリーアイとは、瞬膜の端から瞬膜腺が飛び出している状態です。飛び出た組織が、さくらんぼのように見えます。

原因

 瞬膜は目を保護したり、瞬きをすることによって涙を眼の表面に拡げて、角膜を乾燥から保護しています。この瞬膜の裏側にあるのが瞬膜腺で、涙を分泌しています。通常は裏側にあるため、異常が無い限り外からは見えません。
 チェリーアイとは、先天的、あるいは外的要因によって、瞬膜の端から瞬膜腺が飛び出している状態です。
 
・先天的要因(1歳以下の子犬に多く見られる)
 瞬膜腺は結合組織によって瞬膜の裏側に付着していますが、この結合組織が先天的に欠けていたり、未発達であると、本来の位置から飛び出しやすくなります。

・外的要因
 眼窩や瞬膜の外傷に続発して発生することもあります。
 瞬膜の軟骨が外転した場合は治療が大変です。

 
症状

 瞬膜腺がピンク〜赤の米粒大からあずき大に腫れあがり、目頭側から飛び出します。
 飛び出した瞬膜は、刺激を受けて炎症を起こしているため痛みや不快感があり、犬が気にしてこすったりしているうちに角膜炎や結膜炎等の他の眼疾患をを併発することがあります。

治療法

 点眼薬などの内科的治療で、瞬膜腺の炎症はある程度軽減されますが、再発したり、思ったほど効果があがらないこともあります。その場合、外科手術による瞬膜突出部位の整復、縫合が必要です。ただし、外科的処置でも30%の割合で再脱出が見られるという報告もあります。

 脱出した涙腺を切除という方法もありますが、涙の量が足りなくなりドライアイになる事がありますので、現在では切除は余程の事がなければ選択されません。


かかりやすい犬

 ビーグル、アメリカン・コッカ−・スパニエル、セント・バーナード、ボストン・テリア、ペキニーズ、バセット・ハウンド、プードル、短頭種等の1歳以下の子犬


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