ハウンド(獣猟)犬種

2007年09月06日

ハウンド・グループとは

獲物を狩る仲間達


 太古の昔から、人間は生きるため、あるいは楽しみのために狩りをしてきました。
 ハウンド・グループの犬達は、そうした人間によって改良されてきた犬種です。
 ウサギやキツネなどの小動物から、鹿や狼などの大型の獣や猛獣を狩る目的で作出された犬のうち、テリア系の犬を除いたグループを指します。

 ハウンド・グループの犬は、その狩猟方法によって、さらに2つのグループに分かれます。 
 両グループ共通の特徴としては、ネコや小動物など動く物に反応して、吠えたり飛びかかったりしがちであることがあげられます。


いセント・ハウンドの犬達

 自慢の鼻を使って獲物を探し出し、大きな声で吠えて獲物を追い詰めるのがセント(嗅覚)・ハウンドです。嗅覚がよく発達し、地面に低く鼻をつけて臭跡をたどります。一度の狩猟に集団で使われることが多いので、団結力が強く、複数での飼育にも適しています。嗅覚を研ぎ澄ますため、かつては数日間食事を絶って狩猟をしていたせいか、現在でも食いしん坊な子が多いようです。

 代表的な犬種は、ビーグル、ダックス・フンド、フォックス・ハウンド、ブラッド・ハウンドなどです。
 なかでも、ブラッド・ハウンドの嗅覚は素晴らしく、近年のアメリカでは警察犬として極めて優秀な成績をあげています。 その嗅覚で、失踪後4日以上経った迷子を発見したという記録もあります。
 海外では、ビーグルが空港の麻薬捜査犬として働いている国もあります。

 日本原産の犬の多くは獣猟犬で、そうした犬種は分類上はセント・ハウンドに属しますが、日本原産犬グループとして別に括ることもあります。


inuサイト・ハウンドの犬達

 遠くまで見渡せる鋭い視覚で獲物を見つけ、抜群の脚力で獲物を追い詰めるのがサイト(視覚)・ハウンドです。体高が高く、脚の長い大型の犬種です。
 その外見から、気位が高く澄ました感じも受けますが、飼い主に対しては甘えん坊な犬が多いようです。

 代表的な犬種は、ボルゾイ、アフガン・ハウンド、グレー・ハウンド、サルーキーなどです。どれも脚自慢の犬達です。
 ボルゾイとは、ロシア語で「俊敏」を意味しますが、実際にボルゾイはどの種類の狼よりも足が速く、獲物の耳の後部に咬み付き地面に組み伏せる事が出来たそうです。
 また、グレー・ハウンドやウィペットは、特にドッグレースで使用するために改良されて来ました。競走距離約500メートルと短距離(犬にとっては)で、瞬発力が要求されるレースにおいて、時速約60キロものスピードで走ります。


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2007年09月04日

ボルゾイ

ボルゾイってどんな犬?


ボルゾイ ボルゾイは、かつてはロシアン・ウルフハウンドと呼ばれていました。その名の通り、ロシアで狼狩りに使用されていた大型のサイトハウンド(サイトハウンドに属する猟犬は長肢の大型犬種で、獲物を視力により発見し高速で追走して捕らえる)です。
 1650年に、すでにロシアでボルゾイのスタンダードが制定されていて、この内容と現在のボルゾイに大きな差はありません。その後、1936年に「ボルゾイ」と言う犬種名に改名されました。ボルゾイとは、ロシア語で「俊敏」を意味しますが、実際にボルゾイはどの種類の狼よりも足が速く、獲物の耳の後部に咬み付き地面に組み伏せる事が出来たそうです。

 帝政ロシア時代には、ロシアの国犬として皇帝や貴族の狩りのお供として寵愛を受けましたが、それが仇となり、 ロシア革命後は多数のボルゾイが貴族の象徴として民衆に虐殺されてしまいました。
 現在のボルゾイは、革命前に海外の王侯貴族に進呈されたボルゾイがブリーディングされたものです。

 ボルゾイの特徴は、「俊敏」の名が表すとおりのスピード感溢れる走りとその美しい姿。よくしつけをされたボルゾイの姿は、まさに貴族のような気品に満ちています。
 体高が高く脚が長いスタイル抜群の体に、知的で小ぶりな顔。まさに八頭身美人といった感じです。耳は小さく後ろへ向いていますが、警戒する時には前に向いて半直立状態になります。尾は股の間に向かって垂れています。
 被毛は、ロシアの厳しい冬に対応するための耐寒仕様。走ると美しくなびく長い被毛は、もつれないようにブラッシングをしてあげて下さい。季節の変り目には、相当量の抜け毛が出るので、その時には丁寧なブラッシングやコーミングをして、抜けた毛を取り除いてあげて下さい。

 ボルゾイの性格は、飼い主に対しては従順。大型犬らしい落ち着きと優雅さがあり、小さな子供に対しても寛容です。少し頑固な面もありますが、大好きな人には思いっきり甘えてくる、甘えん坊でもあります。その一方で、警戒心が強く、知らない人に対しては神経質になってしまう子もいます。
 警戒心の強さを和らげるためには、小さい頃から積極的にお散歩に連れ出し(予防接種前なら、キャリーで)、色々な人に触ってもらいましょう。お散歩に行く時に、フード(1日の食事量の中から取り分けて)を持って出て、公園などで出会った犬好きの方などから与えてもらうようにすると、だんだん家族以外の人にも慣れていきます。
 また、体が大きく力の強い犬種は、散歩の際にも、動物病院での診察や美容院でのトリミングなどの時も、おとなしくすることが出来なければ大変苦労します。子犬のうちから、動きをコントロールするための練習を毎日しておきましょう。

 運動量は多めで、朝夕2回、1時間位の散歩が必要です。ジョギングや自転車での引き運動を取り入れても良いでしょう。ドッグランなどで、思いっきり走らせてあげることも必要です。
 ただし、体型的(胸が深くて、腹がくびれている)に胃捻転を起しやすいので、食後すぐの運動や、硬いフードの一気食いは避けましょう(胃捻転の時には、嘔吐したり、お腹が膨らんだりするので、怪しい時はすぐに病院へ連れて行って下さい)。
 暑さには弱いので、夏の体調管理には気を付けてあげて下さい。暑い日中の散歩は避けて、早朝や夜に散歩をしたり、外で飼う場合には犬舎を風通しの良い涼しい場所に設置するようにして、熱中症などに注意しましょう。


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2007年08月15日

ビーグル

ビーグルってどんな犬?


ビーグル ビーグルは、漫画キャラクターのスヌーピーのモデルとしても有名な犬種です。
 15〜16世紀頃にイギリスで改良された犬ですが、もとは紀元前からギリシャやローマでウサギ狩りを手伝っていたハウンドが先祖犬と言われています。
 ハウンド種の中では一番小さく、名前の由来も、フランス語の「小さい」を意味する「ベイグル(begle)」から来ているようです。

 当時のウサギ猟は、数日前から空腹状態にしておいた数十頭のビーグルを一斉に放して、嗅覚を頼りに足跡を追跡し、隠れているウサギを見つけ出し、追わせる方法がとられていました。そして、猟の後にご褒美として、獲物の分け前やご馳走をもらっていました。
 現在のビーグルが集団飼育に向いているのも、食に貪欲な大食漢なのも、こうした猟での習慣が犬種の個性として染み込んでいるからでしょう。

 ビーグルの特徴は、スヌーピーそのものといった風貌・外見。長方形のしっかりとした体に、大きく垂れた耳。大きく、表情豊かな目。なぎなた状の尾をいつも楽し気に動かしています。
 性格は、愛嬌があって明るくて単純明快。楽しい事やイタズラが大好きな元気者です。社交的で協調性もあって、人間大好き、他の犬も大好き。多頭飼いにも向いていますし、小さな子供も大好きで、一緒に楽しく遊べます。

 ただ、かつては「吠えること」が主な仕事の一つだったため、今でも何か変わったことを見つけると、大きな声で飼い主に知らせたくなってしまいます。
 番犬としては最適ですが、結構声が大きいので、うるさいと感じる方もいるかもしれません。

 ストレスや運動不足も、無駄吠えの原因になります。
 1日に2回、早足で30分位ずつのお散歩をお願いします。
 また、それとは別に、ドッグランなどでの自由遊びや、室内でのロープやおもちゃ、コングなどを使った遊びで家族と思う存分触れ合うことで、吠える事に使うエネルギーを発散させてしまいましょう。
 散歩中に小動物(猫や鳥など、獲物っぽいもの)を見ると、追いかけたくなってしまうかもしれません。必ずリードをつけて下さい。また、ドッグランなどの自由運動でも、柵のあるところでないと何かを追いかけて飛び出してしまう可能性があります。呼んだら戻ってくるよう、呼び戻しの訓練もしておくと安心です。

 何しろ吠えることが仕事だった犬なので、ほえる事を完全に無くしてしまうことは出来ません。でも、しつけ次第で随分静かな子になってくれるはずです。
 ただ、何より家族が大好きな甘えん坊でもあるので、お留守番はちょっと苦手です。誰もいないと、ちょっとした音にもうるさく吠えてしまうかもしれません。

 とても食いしん坊で、大食漢です。好きなだけ食べていたら、確実に肥満になってしまいます。食事制限はきちっと行い、散歩にも毎日行くなど、運動量も多めにお願いします。

 普段の被毛のお手入れは、軽いブラッシングで十分ですが、抜け毛はやや多目です。


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2007年08月14日

ウィペット

ウィペットってどんな犬?


ウィペット 100年程前に、イギリスの北部でウサギ狩りやドッグレースに使うために、小型のグレー・ハウンドにマンチェスター・テリア、ベドリントン・テリアなどのテリア種を交配して改良されたと言われています。
 その名前の由来は、走る姿があたかも馬を「鞭で飛ばす」(whipped up)ようであるところからで、このサイズの犬種の中では最高のスピードを誇ります。

 ウィペットは当初は、咬み殺した兎の数を競うゲームに使われていましたが、その後、グレー・ハウンドのようにスピードを競うギャンブルに使われるようになりました。グレー・ハウンドのレースは楕円形のコースが一般的ですが、ウィペットはカーブが苦手とされるため、直線の短距離コースでのレースが行われました。

 ウィペットの特徴は、ショードッグとしても人気がある美しく完成された体型。
 長く細身の頭に丈夫で力強い背、長く筋肉質の首が特徴で、ひたすら速く長く走ることに特化した無駄のない体つきです。
 ショードッグ、家庭犬としてのウィペットは、レースドッグとは別の系統に基づいて計画繁殖されていてレース系統より小型になっていますが、バランスの取れた美しい体型は変わりありません。

 被毛は、短く密集していて、抜け毛も体臭も殆んどありません。お手入れとしては、散歩から帰った時に蒸しタオルなどで拭いてあげることと、獣毛ブラシで軽くブラッシングするだけで十分です。
 ただ、寒さには弱いので、冬の散歩の際には洋服を着せてあげて下さい。
 あまりに寒い時には、外での運動を減らして、家の中で運動をさせてもいいでしょう。ロープを使った引っ張りっこや、コングを使った宝捜しゲームなどで、体と頭を働かせる遊びをしてあげましょう。

 性格は、外見とは裏腹に、飼い主に従順でとても愛情深い、物静かな犬です。家族や小さい子供に対しても優しく接してくれます。
 また、とても賢くて、楽しくトレーニングをすれば、色々なことを覚えてくれます。
 外での運動は大好きですが、家の中では暖かいところでのんびり過ごすのが好きな犬で、専用の暖かいフカフカマットなどを用意してあげれば、一日中その上で大人しく過ごしてくれます。
 大人しく、むやみに吠えることもないので、マンションなどの集合住宅でも飼い易い犬種です。

 中型犬ではありますが、大型犬並みの運動量を必要とします。ドッグランなどの安全な場所で自由運動をさせてあげるのが理想的です。短い距離でも、全力疾走出来ればかなり満足してくれるでしょう。
 そうでなければ、自転車などを利用して走らせる引き運動などを朝夕2回、出来れば1時間程度お願いします。
 今でもウサギを追ってレースをしていた競争犬としての本能が残っていて、散歩中に猫などの小動物を見ると突然そちらにダッシュしてしまうかもしれません。普段から呼び戻しができるようにトレーニングしておきましょう。
 同様の理由で、一緒に猫やウサギなどのペットを飼っているおウチでは、落ち着かないかもしれません。
 

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2007年07月10日

ダックスフンド

ダックスフンドってどんな犬?

ダックス

 ダックスフンドの「フンド」は、「ハウンド」と同じ意味。ダックスフンドという名前も、ドイツ語で「アナグマ狩り用の犬」という意味で、もともとはアナグマや狐といった地面に巣穴を掘って暮らす獣の狩り用に使われていました。
 体長が体高の2倍もあり全犬種の中で最も短足、胴長、そしてナカナカの大声の持ち主ですが、それも狭い巣穴を前足で掘って広げて、体を突っ込み獣を威嚇して追い出すためのものなのです。
 現在は室内犬として人気のミニチュア・ダックスも、もとはといえばアナグマより小さな獲物(ワタウサギ)の狩り用に改良されました。

 ダックスフンドは、毛の質によりスムース、ワイヤー、ロングの3種類に分けられ、さらにサイズによりスタンダード、ミニチュアに分けられます。最近ではミニチュアよりも小さなカニンヘン(体重2.3kg以下、胸囲30cm以下)という種類もあります。

 ダックスフンドの被毛の基本形はスムース(短毛種)で、光沢のある毛が皮膚に密着して生えています。 
 スムースのダックスフンドにミニチュア・シュナウザーやスコテッシュ・テリアなどの他のテリア種の犬を交配して作出されたのがワイヤー(剛毛種)で、テリアの風貌をあわせ持っています。このワイヤーのダックスフンドに関しては、定期的なトリミングが必要です。            
 ロング(長毛種)は、スムースのダックスフンドに小型のスパニエル系や、アイリッシュセッターを交配して作出されたもので、シルクの感触を持つ美しい長毛に特徴があります。ブラッシングはこまめにしてあげて下さい。

 小型犬とはいえ、もともと狩猟犬として働いていたとても勇敢な犬です。小さいうちからしっかりとトレーニングをしないと、勇敢さがあだとなって、過剰に吠えたり、咬んだりする子になってしまいます。
 小さいうちから(ワクチン前は抱っこやキャリーケースに入れて)積極的にお散歩に連れて行って下さい。お散歩途中や公園で、犬好きの人にお願いして手からおやつを与えてもらったりして、家族以外の人にも慣れさせたり、街の中の様々なモノや音に慣れさせて下さい。家では、ハウスの練習も大事です。縄張り意識が強く、来客などに吠えてしまうこともあるので、ハウスの中なら安心だということを教えてあげましょう。

 ちょっぴり寂しがりやなので、長い留守番だと我慢できずに鳴いてしまうかもしれません。ですから、留守がちのおウチや、一人暮らしの方にはあまり向かないかもしれませんが、基本的に明るい性格で人懐っこく、遊び好きなので、可愛がってくれる飼い主さんなら誰とでも仲良く暮らしていけます。

 激しい運動は無理ですが(胴長の体型ゆえに、腰に負担がかかっちゃいます)、適度な運動は背骨を守る筋肉を鍛えるためにも必要です。毎日30分位のお散歩をお願いします。でも、階段の上り下りなどや高いところからのジャンプなど、腰にクル運動は控えて下さい。
 食いしん坊なので、食事の量は飼い主さんが加減して、肥満にならないようにしてあげて下さい。過度の運動と肥満は、ヘルニアの原因になる可能性があります。



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