2008年03月05日
陰睾(潜在精巣)
雄の生殖器である精巣は、産まれたばかりの時はお腹の中にあり約30日位で定位置である陰嚢内(タマタマの袋)に降りてきます。
この精巣が、1つもしくは2つとも降りてこないことを、陰睾または潜在精巣といいます。
原因原因としては、精巣下降に関与する性ホルモンの不足や鼠径管(精巣下降の通路)の形成不全などがありますが、これは劣性遺伝のためと考えられています。
症状陰睾があっても、健康状態は正常であることがほとんどです。
しかし、精巣が腹腔内(お腹の中)や鼠径部(内股の部分)に留まっている状態だと、体温と同程度に温められるため、精子形成にとっては障害となります。両側性の場合は生殖能力を失ってしまいますし、片側だけの場合は生殖能力はありますが遺伝防止のため繁殖させるべきではありません。
また、この状態の精巣は高齢になった時に腫瘍化しやすく(正常な精巣の13倍位というデータもあります)、特にセルトリノーマ、セミノーマといった腫瘍になりやすいと言われています。
その場合は腹が膨らんできたり、食欲や元気の低下がみられます。腫瘍の種類によっては、腫瘍細胞から過剰なホルモンが分泌されるために、脱毛や皮膚炎を起こします。また、腫瘍が重症化してから気が付いた場合は、転移して死に至る事もあります。
治療法健康診断(視診や触診)で発見されます。
生後8ヶ月経っても精巣が陰嚢内におりていなければ、他の生殖器の病気の予防のためにも去勢手術をするのが一般的です。
手術の時点で腫瘍化していなければ予後は良好ですが、腫瘍化している場合はその腫瘍の悪性度や軽重よって様々です。腫瘍の種類については、摘出後に病理検査で確定診断がされます。
予防法陰嚢であることがわかった場合は、他の病気の予防のためにも去勢手術を受けましょう。
また、遺伝が原因とされている病気ですので、このような子を増やさないためには繁殖に用いないことが重要です。







