2008年02月13日
乳腺腫瘍
乳腺腫瘍は、雌犬の全腫瘍の約52%といわれ、発生する確率のとても高い腫瘍病気です。 稀に、雄犬でもかかります。
良性・悪性があり、悪性の腫瘍が「乳癌」といわれます。
良性・悪性の発生の比率は約50%ずつです(猫では、80〜85%が乳癌と言われています)。
原因腫瘍が出来る原因は一つではありませんが、乳腺腫瘍の発生の原因には、女性ホルモンが深く関係していると考えられます。
アメリカの研究報告によると、1回目の発情が始まる前に避妊手術をした雌犬が、将来乳腺腫瘍になる確率は、避妊手術をしていない雌犬と比較すると約0.5% 。2回目の発情が来る前に避妊手術をした場合だと8% 。
2回目発情の後に避妊手術をした場合だと26% となっています。また、2歳半以上で避妊手術をした場合では、避妊手術を受けていない雌犬とほぼ変化はないとのことです。
一般的に、メス犬が五歳以上になると乳腺腫瘍を発症しやすくなりますが、遺伝的要素はないと言われています。
症状人間の乳腺腫瘍と同じく、乳房またはその付近の皮下に様々な大きさの“しこり”が見られます。尾側の乳腺に多く発生するようです。
痛みがあまり無い為、しこりに気が付かず発見が遅れることがあります。
病気の進行の速さは様々です。通常、大きさが三センチ以内で、他の部位に転移していない初期の状態を第1期。体のあちこちに転移して、様々な「がん症状」が現れ、末期症状を示す最終段階が第4期と、進行度が分けられています。
初期には特に目立った症状は見られませんが、症状が進むと元気・食欲ともなくなってきます。末期になると、細菌の感染などにより患部が潰瘍をおこし出血したり、腫瘤が自潰して化膿し悪臭を放ったりするのでわかりますが、そうなっては手遅れになってしまいます。
治療法まずは触診をして、腫瘍の大きさ・数・リンパ節の腫れなどを調べ、次に転移があるかどうかレントゲン検査をします。
また悪性、良性の判定の為に腫瘍の一部を取り「病理組織検査」を行ないます。
治療は、一般的には外科的療法(切除手術)が行われます。
他に放射線治療、抗がん剤治療、免疫療法などいくつかの療法があり、腫瘍の種類や発現部位、転移の状況などによって、適切な手段を組み合わせて実施していくことになります。
第1期(初期)の場合は、切除手術と放射線その他治療の併用などで根治率も高くなりますが、進行するに従い根治は難しく、再発・転移の可能性も高くなります。しかし、その場合でも、適切な治療を施すことで症状の悪化を抑え、寿命も確実に伸ハばすことが出来ます。
たとえ末期となっていても、適切な対症療法を施すことで、残された命をより苦痛が少なく、より楽に過ごすことが可能となります。
予防法出来れば1回目の発情の前、遅くとも生後1〜2年のあいだに避妊手術(卵巣子宮の全摘出手術)をするのが効果的です。
乳腺腫瘍を早期発見するためには、ブラッシングやシャンプーの際に胸・腋の下から下腹部・内股まで、丁寧になでてあげて、小さなシコリができていないかどうかチェックしてあげましょう。






