2008年01月16日
バベシア症
この病気は、マダニによって媒介されるバベシア原虫によって引き起こされる溶血性の病気です。
治療が遅れると、重度の貧血で死に至ることもあります。
原因マダニを中間宿主としているバベシア原虫が、バベシアに感染したマダニが犬について吸血する際に、その唾液と一緒に血管内に侵入して感染します。また、母犬から子犬へ胎盤を介しての感染もあります。
犬の赤血球内に寄生したバベシアは、血球内成分を栄養源として発育し、分裂を繰り返して赤血球を破壊(溶血)します。
世界的には熱帯・亜熱帯地域での発生が多く、国内では関西以西の病気と考えられていましたが、感染地域の広がりと、感染した犬の移動等に伴い現在では全国で発生が認められるようになっています。
バベシア原虫がダニからを犬に移るのに、36〜48時間位かかると言われています。
症状バベシア症になると、赤血球が壊されて溶血性の貧血が起こります。そのため、元気・食欲がなくなり、歩行時にふらついたり、運動にも行きたがりません。
発熱がある場合も多く、貧血のため口の中や目の結膜は白っぽくなります。また、破壊された赤血球の色素が尿中に出るため、尿が非常に濃い色になります。
貧血がさらに重くなると、肝臓や腎臓の機能障害を起こして黄疸が現れ、体重が落ち、やがて立ち上がることも難しくなります。
治療が遅れると、重度の貧血で死に至ることもあります。
治療法現在、バベシアを完全に除去できる治療薬はありません。
そのため、治療は投薬でバベシアの増殖を少しでも抑え、症状を緩和させて犬の体力回復を待つという方法を採ります。
抗菌剤や抗生物質、抗原虫剤などを使いますが、有効な抗原虫剤には強い副作用があるため、投薬は慎重に行う必要があります。
重度の貧血がある場合は輸血や点滴なども使用します
また、治ったように見えても、無症状のまま原虫が体内に潜んでいる場合(無症候性のキャリアー)も多く、体力や免疫力が低下すれば再発することもあります
予防法バベシア症の感染を予防するワクチンはまだありませんし、確実な治療方法もないため、マダニの予防が最大の防御策となります
スポットタイプの駆除剤などで、定期的にマダニの予防をしましょう。
また、万が一マダニが付いてしまっても、バベシア原虫はどこにでもいる病原体ではありませんし、犬自身の抵抗力に依り必ず発症するわけではないので、慌てずに確実に駆除しましょう。






