2007年12月28日
椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアは、背骨の骨と骨を繋ぐ椎間板への負担が大きくなった時に、椎間板が損傷して起こる病気です。
人間でもお馴染みの病気ですが、犬にも多い病気です。
骨の変性や老化は一様に進むので、どこか1ヵ所が椎間板ヘルニアになれば、そこを治療しても、その近くで再発する可能性が高いので注意が必要です。
原因体を支えている背骨(脊椎)は、それぞれの椎骨の間にあるクッションのような働きをする椎間板(ついかんばん)と呼ばれるものでつながっています。
椎間板ヘルニアとは、この「椎間板」が損傷した状態をいいます。
椎間板が損傷すると、椎間板内の「髄核」が外に押し出され、それが脊髄を圧迫して激しい痛みや神経麻痺を引き起こします。
椎間板の損傷の原因は、年を取ったことでの骨の老朽化や、跳んだり体をねじったりなどの激しい運動により背骨(特にそのクッションとなる椎間板)へ過度な負担が掛かることです。
また、ダックス系の犬は若い時から椎間板ヘルニアになりやすいと言われており、原因としては、先天的に軟骨の形成異常になりやすいことや、若いころから椎間板が固いためもろくなりがちなことがあげられます。
症状椎間板ヘルニアが発生すると痛みから、足を引きずる、背中を触ったり抱こうとしたりすると痛がる、足がふらつく、ソファや階段などへの昇り降りを嫌がる、元気がなくなるなどの症状が現れます。
脊椎のどの部分がヘルニアを起こしているかにより、麻痺や痛みの部分は異なりますが、放っておくと圧迫された神経細胞が壊死してしまい、神経麻痺によって半身不随になってしまう恐れもあります。
治療法まずは、X線(レントゲン)検査によって診断をします。普通の撮影でヘルニアが確認できないときは、脊髄に造影剤を入れて検査をします。
症状の軽重によって治療法は違いますが、軽度の場合はステロイド剤や抗炎症薬などの投与による内科的治療が行われます。
症状が進行していても、緊急手術の必要がない段階であれば、脊髄圧迫の原因となる髄核を溶かす酵素を注射器で注入するという治療法もあります。
重度の場合(足先が握りこぶしのように丸くなっている状態や、腰が抜けたように立つこともできない状態)は、手術をして神経を圧迫している部分を取り除く必要があります。
その場合、たとえ手術が成功しても、普通に運動ができるようにするためには忍耐強いリハビリが必要となります。
リハビリ法には、マッサージや屈伸運動の他、麻痺した患部に刺激を与えるジェットバス療法や、犬用車椅子で散歩して機能回復を図っていく車椅子療法、タオルで支えての歩行訓練などがあります。
予防法過剰な運動は椎間板ヘルニアの原因の一つです。背骨に強い刺激が加わるような過激な運動や、無理に首を引っ張るような運動は頸椎(けいつい)に負担をかけることになるので避けるようにしましょう。
室内では、急な階段の頻繁な上り下りやソファーなど高い場所から跳び下りた時、遊びの最中にフローリングの床で滑ってしまった時などに、脊椎に負荷がかかりやすいので注意してください。
犬の生活の中心となる部屋がフローリングなど滑りやすい床であれば、滑らないようにカーペットなどの敷物を敷いてあげましょう。興奮してむやみに走り回らないようにしつけるなども大切です。
また、肥満になると体重により背骨に負担がかかるため、椎間板ヘルニアになりやすくなります。食事・体重の管理もしっかりとしてあげましょう。
かかりやすい犬ミニチュア・ダックスなどのダックス系は特に注意が必要です。
その他、ビーグル、シー・ズー、ヨークシャー・テリア、トイ・プードル、柴犬、ペキニーズ、パグなどによく見られます。
一般には五歳以降、高齢化とともに発症しやすくなりますが、ミニチュア・ダックスの場合、二歳ぐらいから発症するケースもあるようです。






