2007年09月12日
ワーキング・グループとは
ワーキング・グループに属する犬種は、狩猟と牧畜以外の作業犬・使役犬として、様々な現場で働く犬たちです。
極寒の地や山岳地帯でそりや荷車を引いたり、災害救助を行ったり、軍用あるいは警察犬として働いたりと、その活躍の場は広範囲です。
服従心、持久力、体力共に不可欠な仕事が多いため、必然的に体が大きく力も強い犬が多いようです。
闘犬・番犬などのために作出された大型の犬は、マスティフ系の犬が交配に関わっている場合が多く、誕生当初は闘争心が旺盛な性格でしたが、現在では愛好家の努力によって、穏やかで優しい性格に180度転換されています。
しかし、力が強く、噛む力も強い犬が多いので、ストレスが溜まって問題行動に繋がらないよう、十分な訓練と運動が必要です。

警察犬かつては軍用犬として、現在は警察犬として、世界中で働いている仲間達です。
犯行現場に残された微かな匂いを嗅ぎ逃走犯人の足取りを追跡するしたりする他、パトロール、守備、物品の保護、防衛、攻撃と、多くの任務を任されています。また、空港などでの麻薬捜査犬としても働いています。
警察犬には、嗅覚力が優れ力も強い大型の犬種が適しており、日本ではもっぱらジャーマン・シェパードが使用されています。海外では、ボクサー、エアデール・テリア、ドーベルマン、ロット・ワイラーなどが起用されている国もあります。
麻薬捜査犬としては、ビーグルなども活躍しています。

障害者補助犬介助犬・盲導犬・聴導犬として、障害を持っていらっしゃる方の生活をサポートする仲間達です。いずれの犬も、注意力や記憶力等の訓練性の高さの他に、温厚な性格と何時でも主人を守り抜く忠誠心などが求められます。
介助犬は、体の不自由な方の生活を介助する犬です。
主人が「○○を取ってきて」と言えば、○○を手元まで運び、主人が外へ出ようとすれば、ドアを開け安全な方向へ導きます。車椅子を牽引することはもちろん、車椅子やベッドへの移動の補助や、衣服の脱衣補助、部屋の電気やエレベーターのスイッチ操作まで、生活全般の様々なお手伝いをします。
日本では、ラブラドール・レトリーバーが代表的です。まだまだ数が少なく、現在は40頭弱のワンちゃんが働いています。
盲導犬は文字通り、視覚障害のある方の目の役割を果たす犬です。
障害物を避けて主人を危険から守ったり、初めての場所でドアや階段のある場所を教えたり、落とした物を拾ったりします。犬がカーナビのように目的地まで連れていってくれる訳ではなく、使用者が頭の中で目的地までの地図を描きながら盲導犬に指示を出します。
日本の盲導犬は、ラブラドールが殆んどですが、ゴールデン・レトリーバーやジャーマン・シェパードなどもいます。現在1000頭弱の犬が働いています。
聴導犬は、難聴など耳に障害を持つ方の生活をサポートします。
聴導犬の使用者となる方は耳が不自由なので、「今、音が鳴っているから私に教えなさい」とは命令できません。そのため、聴導犬は犬自身が音を聞き分け、必要な音と判断した時に的確に教えるように訓練されています。
盲導犬・介助犬と違い大型である必要が無いため、10kg台の犬が多いようです。犬種も特に限定されず、性格や能力が適しているかどうかが問題とされます。日本ではまだ少なく、現在働いているのも10数頭のみです。

救助犬山での遭難、水難事故、地震災害など、さまざまな場面で人間を助けてくれる犬です。服従心、訓練能力と共に、鋭い嗅覚や体力・忍耐力などが必要です。
山岳救助犬は、雪崩や地すべりで雪に埋もれた人間や山中で遭難した人を救出する犬です。代表的な犬種は、セント・バーナード、ジャーマン・シェパード、レオンベルガーなど。
水難救助犬は、水難・海難事故にあった人間を救出する犬です。昨今でも、大型タンカーの甲板上で乗組員の転落事故に備え飼育される例があります。
代表的な犬種は、ニューファウンドランドです。ニューファウンドランドは、指の間が水かき状になっており、とても水泳が巧みな犬種です(黒と白のニューファウンドランドは、ランドシーアと呼ばれています)。
災害救助犬・捜索犬は、天災・人災を問わず、瓦礫の下敷きになった人などを救出する手伝いをする犬です。主に嗅覚を使って不明者を探索し、発見したら救助員に吠えて知らせます。

そりや荷車を牽く犬北極地帯のエスキモーたちの生活には、そりを牽く犬が欠かせません。吹雪の中で進路を見失う事なく、危険を予知する能力も不可欠です。南極や北極探検でも用いられ、輝かしい業績を上げてきました。
代表的な犬種は、サモエド、アラスカンマラミュート、シベリアンハスキーなど。
近代において、車や電車などの交通機関が発達するまでは、荷車を牽く犬も重要な労働力でした。バーニーズ・マウンテンドッグなどは、その代表でした。






